8月の蒲郡・ボートレースメモリアル終了時点の松井の賞金ランクは16位。約3679万円だった。だが、「勝負をかけていく」と宣言した10月の住之江G1「高松宮記念(宮杯)」から怒とうの3連続優出などでランクは9位(約6391万円)まで浮上した。
宮杯、浜名湖・ダービー、びわこ・周年記念と続いた勝負駆け。3節の平均STはコンマ12で、とにかくスタートが決まっていた。もちろん偶然ではない。宮杯の直前に12月の平和島・周年記念のあっせんが入り、フライングを切っても芦屋・チャレンジカップに出場できる条件が整っていた。本人も「フライングを切ってもいい」ぐらいの強い気持ちで勝負していた。
びわこの「びわこ大賞」では「ここ数年で一番の足」に仕上げて1年6カ月ぶりのG1優勝。淡水の出力低減モーターの調整力は確実に上向いてきている。
松井の活躍が呼び水となり、大阪支部の看板レーサーたちも奮起。10月の宮杯以降に行われたG1優勝戦5回の内、4回の1号艇が大阪勢だった。浜名湖・ダービーでも3人が優出するなど存在感は際立っている。
今月末に開催されるチャレンジカップには大阪支部から5人が出場する。昨年の下関大会の太田和美に続く大阪勢連覇の可能性は十分にある。



ボートレース住之江のSG「第30回グランプリ」開催まで残り1カ月。本番が近づくにつれて、地元勢が調子を上げてきた。中でも急上昇のカーブを描くのが王者・松井繁(46)だ。史上初、4度目のグランプリ制覇に向けて着々と準備を整えている。