indexへ
スポーツ報知vol.2
 グランプリ開催まであと63日。激しい賞金争いもラストスパートを迎える。今月10日が優勝戦だった住之江・高松宮記念では田中信一郎(42)=大阪=が2年4か月ぶりにG1優勝を果たし、賞金ランクを9位まで押し上げた。ベスト18入りは安泰ムードも、上位6人枠を目指しアタックが続く。昨年との変更点を再度確認しつつ、様々な勝負駆けをチェックしたい。
 田中が4年ぶり3度目の高松宮記念Vでグランプリ行きの切符を手にした。昨年は下関・チャレンジカップの選抜戦で石野貴之に2Mツケマイを浴びて2着。約20万円の差でベスト18入りを逃した(19位)。「去年は悔しい思いもしたんでね。今年は何とか決めたい」と、強い決意で臨んだ地元戦で結果を出した。
 ただ、ここで立ち止まるわけにはいかない。「去年、グランプリを外から見ていて、やっぱり上位6人は有利だと思った。そこを目標に頑張りたい」と上を見据える。ベスト6に入ればトライアル2ndから参戦。今年からはモーターの上位6基も割り当てられることになった。現行のエンジン制度を考えれば、このアドバンテージはとてつもなく大きい。現在、賞金ランク6位の石野貴と田中との差は約680万円。十分、射程圏といえる。  
 ランキング上位にも勝負駆けがある。トライアル2nd初戦の1号艇を巡る争いだ。トップ独走の山崎智は安泰だが、2位・篠崎元と4位・桐生順の差は約1100万円。篠崎はチャレンジカップを走れないだけに、逆転の可能性はある。もちろん、下位からでもSGを優勝すれば一気のジャンプアップが可能だ。トライアル1st初戦の1号艇が手に入る7、8位争いについても同じ見方ができる。
 また、芦屋・チャレンジカップの選考期間締め切りは今月末。昨年の上位32人から今年は34人に枠が広がった。ボーダー付近にいるレーサーにとっては息の抜けない勝負が続く。昨年の32番目・森高一と次点・谷村一の差は約8万円だった。一走たりとも無駄にはできない。
 ボーダー付近で注目したいのは33位につける湯川浩だ。20日からは戸田に参戦。29日から地元・住之江を走る。住之江では前半3日間がチャレンジカップの選考期間にかかる。浜名湖・ダービーの結果次第では最後の住之江がメイチの勝負駆けとなりそうだ 。