9月に入り、ボートレース界も年末の大一番への話題が中心になってきた。今年の「SG第30回グランプリ」(12月18日〜23日)は、2年ぶりに舞台がボートレース住之江に戻ってくる。出場選手18人が決定するのは11月末。残り3カ月となった賞金バトルはより一層、加熱していく。
先月の蒲郡メモリアルで今年のSGは5つが終了した。現在、賞金ランク3位につける桐生のSG初制覇(尼崎クラシック)で幕開けした賞金ロードは、オールスター、グラチャンを連覇した山崎の“独走”という形で残り3カ月に入る。
今年の“グランプリロード”を語る上で、避けては通れないのがフライングの多さだ。従来型と出力低減型エンジンの併用状態が続いたことでスタートが難しくなったことが理由のひとつかもしれないが、特に今年はグランプリ常連組がFに苦しんだ8カ月だったといえる。昨年のグランプリ優出組ではMVPを獲得した菊地孝平が35位、白井英治は50位、井口佳典にいたっては100位以内にも入れていない(3日現在)。
とはいえ、昨年から2ステージ制に“勝ち上がりシステム”が変わり、出場枠も12人から18人に拡大されただけに、“ワンチャンス”でグランプリ出場圏内に突入できる。残されたSGは10月のダービー(浜名湖)と11月のチャレンジカップ(芦屋)の2つ。当然ながら下位ランカーたちにとって一発逆転のチャンスになるだけでなく、9月以降は各地で周年記念など高額賞金のG1レースが数多く予定されているだけに、特にボーダー付近の選手の動向からは目が離せない。
今年も昨年のボーダーと同様に、まずは5000万円突破が目安になる。残り3カ月で菊地、白井、井口のグランプリ優出組が、どこまで巻き返してくるか注目したい。