6月の鳴門周年が終わった時点で賞金ランク7位につける田中信一郎にとってSGレースと同等の勝負度合いのG1レースと言ってもいいのが今回の太閤賞だ。2月の前回太閤賞Vで昨年10月の高松宮記念から住之江のG1は連続優勝中。「秋の高松宮記念まで4連覇したいね」と言うぐらい地元戦には自信を持っている。優勝してグランプリ安全圏、いや6位以内でのグランプリ出場にメドをつけたいところだ。
今年のG1は2優出V1と内容的にモノ足りなくても賞金ランク11位に浮上している太田和美が悲願の太閤賞制覇へ静かに闘志を燃やす。この地元周年がグランプリ出場へ一つの勝負どころだ。
賞金ランク4位で着々とグランプリ出場へ向けての足場を固めている松井繁は6月に入ってすぐの鳴門周年4日目に切ったFが割り引き材料になるが、王者の底力で十分にカバーできるはず。そもそも約3年7カ月もFを切っていなかったこと自体が凄いことで、田中、太田の前に立ちはだかるだろう。
この地元3強に待ったをかけるなら自他ともに認める住之江巧者の山崎智也。今年のG1優勝が4月の桐生ダイヤモンドカップだけとまだエンジンは全開とはいかないが、それでも賞金ランク20位なのだからやはり昨年のMVPだ。あと、ランキング上位組は3位の桐生順平、5位の井口佳典、15位の峰竜太、24位の田村隆信、25位の辻栄蔵。グランプリのことを考えると住之江との相性の悪さを解消しておきたい桐生の走りからは特に目が離せない。