水面特性

 狭山池から現在地に1956年に移転し、長方形のコンクリート護岸の完全プール型水面を造った。当時は住吉川から水を取って溜めていたが、今は雨水と工業用水を溜めている。工業用水は淡水でも水質が硬く、レース面に影響してくる。
 迫力のあるレースを観てもらおうと、スタンドから水面までの距離が近い。消波装置を設置しているものの、護岸までの距離も短いので波が消えにくい。影響の出るのが2マークだ。スタート時にできた波が護岸に当たって戻ってくる。ボートが2マークに戻ってくる時間帯と重なるので、複雑な波が立つ。モーターにパワーがないと引き波を乗り越えられずボートが暴れるため、2マークの逆転劇に注意が必要だ。冬場の追い風の強い日には、2マークのスタンドの切れ間からビル風が水面に吹き込む。これも2マークでの逆転劇を多くする原因になっている。
 競走水面は、ピットから2マークまで120mで、ピット離れが良ければインを獲れる距離である。スタートライン上のコース幅は51mと狭いが、2マーク、センターポール、1マークがほぼ1直線上に並んでいるので、インからスタートをする選手は、アウトから圧迫される感じはない。
 4月から11月までナイターレースを実施しており、ナイター時間帯になると気温が下がることもあってモーターのパワーが上がる。インから出足を生かして先攻めに持ち込むレースが多くなるが、気温が上がるデイレースは、アウトまくりが決まって高配当が飛び出しやすい。